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コンセプト

2021年4月1日,物流・社会システム系研究教育の拠点として,同研究領域における新たな価値システムを創成・設計・実装し,高度物流人材を育成することを目的として「物流社会システム系グループ」が発足いたしました. 本グループは物流系教育研究領域における新たな価値システムの創造とその社会実装,さらには高度物流人材の育成を目的としています.

物流システムは社会インフラとして必要不可欠であり,EC需要の急拡大,新型コロナウイルスによる新しい生活様式などを背景として,そのニーズや社会的価値が再認識されています.一方で,物流系企業は年々増加する貨物需要や,激甚化する災害,生産年齢人口の減少などによるドライバー不足などの社会的問題,Society 5.0を背景とする技術革新(DX,自動化など)などへの対応を迫られており,物流システムを巡る動きは複雑化しています.また,小売の市場規模はGDPの約20%を占めるなど市場規模が大きいですが,労働生産性が低いのが課題です.市場規模が大きいため,サプライチェーン・マネジメントの改革で労働生産性を上げれば国としてさらなる経済成長が可能ともいわれています.

このような状況を受け,東京大学大学院工学系研究科システム創成学・技術経営戦略学専攻において個々で教育・研究活動をしていた研究室を束ね,青山研究室,柴崎研究室,田中研究室,西野研究室,川崎研究室を中心とし,東京大学先端科学技術研究センター,産業界・行政界と連携して物流社会システム系グループを創設しました.先で述べた課題は,個々の研究者や組織単独の努力だけで解決できる問題ではありません.個々の活動を束ねることにより,研究活動のさらなる先鋭化を図り,効率的かつ持続可能な物流社会システムの構築を目指し,産官学連携によって社会実装を推進し,国際競争力強やSDGsを実現する物流システム基盤を構築する一翼を担いたいと考えております.

高度物流人材の育成も目標としており,文理融合型の教育プログラムの提供も目標としています.それにより,物流システム系研究分野での東大と産業界・行政界を結ぶインターフェイスとしての役割を果たすとともに,高度物流人材を輩出し,持続可能かつ競争力の高い物流システムの構築に貢献していきます.

物流社会システム系グループが目指す要点は以下の通りです.

1.産学官協創による課題設定と問題解決
物流システム系研究を現場に適用するのみならず,現場の課題に基づく課題設定と問題解決,価値システムの創造によって,物流社会システム工学の社会実装を推進します.

2.高度物流教育・人材育成
上記の活動をもとに,次世代物流システムに取り組む人材の教育カリキュラム・プログラムを設計・実施し,学生・社会人の人材育成を図ります.

前述の通り,物流社会システム系グループは学内の様々な部局・教員との連携はもちろんのこと,学外研究者や関連企業・団体の皆様と共同で,共同研究プロジェクトや社会連携講座,寄付講座などを設立し,物流システム工学の研究教育,社会実装を推進したいと考えております.物流社会システム系グループの活動に,ご参加・ご協力・ご支援のほど,よろしくお願い申し上げます.

活動内容

当グループはコアメンバー5名を中心とした研究成果の報告・議論を行うセミナーや,外部講師を招待し様々な角度から物流社会システムについて議論する機会を定期的に設けています.また,将来的には学生・社会人向け物流システム教育の提供を検討しています.